
変形性膝関節症
このようなお悩みはありませんか?
- 膝の痛みで歩くのがつらい
- 正座ができなくなった
- 膝が腫れている
- 膝の変形が気になる
- 階段の上り下りが難しい
変形性膝関節症とは
膝関節において、関節軟骨の退行性変化を基盤に骨の増殖性変化や滑膜の炎症が生じることで、関節破壊・変形をきたす疾患です。男女比は1:4で女性に多くみられ、高齢者になるほど罹患率は高くなります。 変形性関節症(OA)のうち最も多くみられ、内側大腿脛骨関節の軟骨に変性をきたす内側型変形性膝関節症が多いです。
加齢などさまざまな要因によって関節軟骨や半月板の変性、断裂、摩耗が起こります。それに続発して骨の増殖性変化(骨棘形成、軟骨下骨の骨硬化など)や二次性滑膜炎などが生じます。
初期では立ち上がりや歩き始めなどの運動開始時の痛みが特徴的であり、膝関節の可動域は徐々に制限され、日常生活に支障をきたすようになります。進行すると、膝内側の関節軟骨の摩耗などにより膝の内反変形(内反膝〔O脚〕)が高度になります。

K-L(Kellgren-Lawrence)分類
変形性膝関節症の進行度は、関節裂隙の狭小化の程度と、そのほか変形性変化を総合して6段階に分類されています。あくまで変形の度合いをグレード分類したものであって、必ずしも症状の程度を表したものではありません。
- グレード0:レントゲン上は正常
- グレード1:骨棘や硬化像を認めるが裂隙は保たれている
- グレード2:3mm未満の関節裂隙の狭小化
- グレード3:関節裂隙の閉鎖または亜脱臼
- グレード4:荷重面の5mm未満の摩耗と欠損
- グレード5:荷重面の5mm以上の摩耗と欠損

変形性膝関節症の原因
明らかな原疾患がない一次性が大半を占めます。原因は関節軟骨の老化によることが多く、肥満や素因(遺伝子)も関与しています。また骨折、靭帯や半月板損傷などの外傷、化膿性関節炎などの感染の後遺症として発症することがあります。加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、使いすぎによってすり減り、関節が変形します。
二次性膝関節症は、半月板損傷、骨折、靭帯損傷などの外傷、関節リウマチ、化膿性関節炎などの関節炎、そのほか反復性膝蓋骨脱臼や膝関節特発性骨壊死などに続発して発症します。

主な症状
- 運動開始時のこわばりや疼痛(初期)
- 関節可動域の制限
- 関節の腫脹
- 膝の変形 など

当院での施術

エコー検査
膝の関節面や軟骨の状態を正しく把握するためエコー検査を行います。

徒手療法・ストレッチ
大腿部周囲の筋肉を緩めることにより、膝関節の正常運動を促します。また、股関節や足関節周囲のストレッチを行い、膝にかかる負荷を軽減させます

物理療法
早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。組織の修復や疼痛の軽減を促します。

運動療法
屈曲・伸展制限を改善するための可動域訓練や、大腿四頭筋を中心とした筋力強化を目的とした運動療法を行います。
参考資料
- 病気がみえるvol.11 運動器・整形外科
- 症状・病気をしらべる「変形性膝関節症」/公益財団法人日本整形外科学会
- 整形外科シリーズ3変形性膝関節症/社団法人日本整形外科学会