椎間関節性腰痛

このようなお悩みはありませんか?

  • 腰を反らすと痛い
  • 座った状態から立ち上がろうとした時に痛みが出る
  • 子どもが小さく、抱っこの体勢がつらい
  • 腰が痛くて寝る時の姿勢が定まらない
  • なかなか湿布や痛み止めで腰痛が治まってくれない

腰痛が改善しない理由

もしあなたが上記のような症状を改善させるために色々と試してみても、未だに腰痛が続いているのであれば、椎間関節性腰痛に対しての根本的なアプローチができていない可能性があります。椎間関節性腰痛は腰痛の中でも、伸展型という腰を反る動作で痛むタイプに分類されます。環境的な要因や、無意識の中で腰を反る癖がついていることが多く、その様な特徴を見つけ出しアプローチすることがとても大切になります。

椎間関節性腰痛とは

脊柱(椎骨が積み重なったもの)の後ろで椎体を連結し、後方支持機構として機能しているのが椎間関節です。椎間関節には、侵害受容器(痛みのセンサー)が豊富に存在しています。膝や股関節と同様に過度な負荷が加わることによって関節に炎症を生じ、痛みが出現します。

腰椎の椎間関節は、屈曲(前屈み)・伸展(腰を反らす)運動は比較的動きやすい構造をしていますが、その一方で回旋運動の可動域は少ないという特徴があります。

椎間関節性腰痛は、椎間関節に繰り返しの負荷が加わることで起こる腰痛とされています。腰椎の伸展・回旋動作によって椎間関節への負荷が増加するため、このような動作を繰り返すアスリートには椎間関節性腰痛の頻度が高くなります。椎間関節に起こる障害は、特異的な画像所見が少ないため、椎間関節部の圧痛や腰椎伸展時の腰痛、斜め後ろへの伸展動作(Kemp手技)での痛みの誘発などで判断されます。骨が未熟である小・中学生では、同様のストレスにより関節突起間部の疲労骨折(腰椎分離症)をきたしやすいため注意が必要です。

腰椎の前弯が強くなる立位や骨盤前傾姿勢、腰椎伸展時に腰痛が増強することが特徴で、その多くは前弯の強い下位腰椎に発生するといわれています。

椎間関節性腰痛の原因

椎間関節性腰痛は、骨が成熟した高校生以上の年代に多く、過度な負荷が繰り返し加わることが原因となります。そのため競技特性上、腰椎の伸展と回旋が要求されるスポーツでは、より発症のリスクが高くなります。また、椎間関節の変形や変性などによって痛みを生じ、椎間関節性腰痛を引き起こすことも考えられます。

主な原因
  • 腰椎の伸展や回旋動作を繰り返し行なっている
  • 腰椎の前弯が強い
  • 股関節や背中の可動域が狭い
  • 腰が局所的な伸展動作をしている

主な症状

  • 伸展時、回旋時の腰痛
  • 椎間関節部の圧痛
  • 腰部の可動域制限
  • 椎間関節部周囲筋の過緊張

当院での施術

徒手療法・ストレッチ

腰まわりの筋肉をほぐすことにより、筋緊張・痛みの緩和などを促します。
また、股関節周囲のストレッチをすることで腰の負担を減らすことができます。

腰部にハイボルテージ
ハイボルテージ

直接痛みの出ている場所へ当て、痛みの緩和を促します。
ハイボルテージの詳しい説明は物理療法ページへ

鍼灸施術

椎間関節のセンサーが過敏になることで痛みに敏感になります。その際、腰周りの筋肉(脊柱起立筋など)も緊張するため、筋緊張の緩和を目的とした施術を行っております。
鍼を行う場所は主に腰・お尻です。

運動療法(効果アップ)

運動療法では背骨や股関節の柔軟性向上や腰への負担を減らす筋力強化を行います。

参考資料

  • スポーツ整形外科学 アスリートを支えるクリニカルスタンダード/文光堂
  • 腰痛の病態別運動療法 体幹筋機能向上プログラム/文光堂
  • 臨床スポーツ医学2020/9.vol37/文光堂