アキレス腱断裂

このようなお悩みはありませんか?

  • 「バン!」「ブチっ!」という音や衝撃を感じた
  • 誰かに蹴られたような感覚があった
  • 痛くて歩くことができない
  • つま先立ちができない

アキレス腱断裂とは

 アキレス腱断裂は、下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)と踵骨を連結する太い腱であるアキレス腱が断裂してしまう外傷です。非接触性の断裂が多く、30〜40歳代のスポーツ活動中に好発します。スポーツ外傷のなかでも重症度が高く、競技復帰までに平均6か月程度かかると報告されています。
 加齢によるアキレス腱の変性や、スポーツによるオーバーユース(使いすぎ)を背景に発生するといわれています。受傷時に突然、足関節後方の痛みを自覚し、その時の衝撃を「後ろから誰かに蹴られた」「バットで殴られた」「ボールが当たった」などと表現することが多いのも特徴です。
 アキレス腱断裂においては、保存療法や手術療法があり、いずれも良好な治療成績が報告されています。保存療法・手術療法ともに早期運動療法が推奨されていますが、患者の理解とともに厳格な管理下で行うことが成功の鍵となります。

アキレス腱断裂の原因

 アキレス腱断裂の背景には、腱組織の変性が存在すると考えられています。この変性は外傷や過負荷などの外的要因と、年齢・性別・体重などの内的要因の両方によって引き起こされます。コレステロール値の高い人やステロイド薬を使用している人も腱が変性しやすく注意が必要です。
 ジャンプや蹴り出しの時に膝関節が伸びた状態で、腓腹筋やヒラメ筋が急激に収縮して起こることが多いです。

主な原因
  • アキレス腱の変性
  • スポーツによるオーバーユース
  • スポーツ活動中の瞬発動作   など

主な症状・所見

  • アキレス腱への衝撃や断裂音を自覚
  • 断裂部の疼痛
  • 歩行障害
  • 足関節の底屈は可能だが、つま先立ちは不可能
  • アキレス腱断裂部の陥凹
  • トンプソンテスト陽性   など
出典:適切な判断を導くための整形外科徒手検査法

当院での施術

エコー検査

ケガの部位や状態を正しく把握するためエコー検査を行います。腱の治癒過程を観察する上で有用です。

病院紹介

ギプス固定・シーネ固定など適切な処置を行います。アキレス腱断裂の疑いがあり精密検査が必要と判断した場合は、近隣病院へご紹介しております。

物理療法

早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。組織の修復や疼痛の軽減を促します。

徒手療法・ストレッチ

硬くなった筋肉をほぐすことにより、筋萎縮や筋緊張・痛みの緩和などを促します。

運動療法

運動療法では、可動域訓練や筋力強化を行います。スポーツをしている場合は、徐々に競技と関連した動作を行なっていき競技復帰を目指します。

参考資料

  • 標準整形外科学/医学書院
  • スポーツ整形外科学/文光堂
  • 病気がみえる Vol.11運動器・整形外科/MEDIC MEDIA
  • 適切な判断を導くための整形外科徒手検査法/MEDICAL VIEW
  • スポーツ損傷シリーズ9.アキレス腱断裂
  • もっとよく知る!病気ガイド/アキレス腱断裂